インカムのスピーカー(7mm/8mm)で変わる装着感と音質|取り付けのコツ
バイク用インカムを選ぶとき、通話人数や通信距離に注目しがちですが、 実は満足度を左右するのがスピーカー(ヘルメット内の耳元パーツ)です。
「耳が痛い」「音が小さい」「低音が物足りない」「相手の声がこもる」——こうした悩みの多くは、 機種の性能だけでなく装着位置と距離で大きく変わります。
この記事では、7mm/8mmスピーカーの違いと、音質・快適さを底上げする装着術を解説。 JESIMAIKの4モデル(H6/R16Pro/X6S/R18Lite)を例に、用途別の選び方までまとめました。
1. 7mm/8mmスピーカーの違いは?
スピーカーの厚みは、主に装着感(耳への当たり)と音の鳴り方に影響します。 ただし結論から言うと、厚みそのものより「耳の中心に当てられているか」「距離が適正か」の方が体感差は大きいです。
7mmスピーカーの傾向
- ヘルメット内の圧迫感を抑えやすく、長時間でも疲れにくい
- 位置がズレると音量が下がったように感じやすい(=調整で改善しやすい)
8mmスピーカーの傾向
- 耳元で鳴る“存在感”が出やすく、しっかり聞こえる方向に寄せやすい
- ヘルメット形状によっては当たりが出ることがあるため、位置調整が重要
JESIMAIKでは、H6が8mmスピーカー、 R16Pro/ X6S/ R18Liteが7mmスピーカーを採用しています。
2. 音が小さい原因は「位置ズレ」がほとんど
インカムの音が小さく感じるとき、スピーカー性能よりも多いのが耳の中心からズレているケースです。 目安は「耳の穴の真正面」にスピーカー中心が来ること。ここが合うだけで、音量も低音感も体感が変わります。
逆に、スピーカーが少し前後にズレているだけで、 「最大音量にしても物足りない」「低音が抜ける」「通話の声が遠い」と感じやすくなります。
3. 3分でできる“ベスト位置”の決め方
- スピーカーを仮止め(マスキングテープなど)しておく
- ヘルメットを被り、指で耳元を軽く押しながら一番よく聞こえる位置を探す
- 位置が決まったら固定(必要に応じてスペーサーで距離を微調整)
コツ:耳とスピーカーの距離が離れるほど音量は落ち、低音も薄くなりやすいです。 ただし近すぎると耳が痛くなるので、「聞こえやすい・痛くない」バランス点を作るのが正解です。
4. 耳が痛いときの対処法(当たりを消す)
耳が痛い場合は、まずスピーカー中心を耳の中心に合わせた上で、当たりを逃がす微調整をします。 スピーカーを大きく動かすのではなく、数mm単位で調整するのがポイントです。
- 当たりが強い場合:スピーカーをほんの少し後方へ(耳たぶ側へ逃がす)
- 圧迫感が強い場合:スペーサーを薄くする/距離を作る
- ヘルメットにくぼみが浅い場合:7mm薄型モデル(R16Pro/X6S/R18Lite)の方が合いやすいことも
5. 通話が聞き取りにくいときはマイク位置を見直す
「相手の声が聞き取りづらい」だけでなく、「自分の声がこもると言われる」場合はマイク位置が重要です。 ノイズ処理(ENC/DSP等)の性能に加え、物理配置が整うほど効果が出やすくなります。
マイク配置の目安
- 口から約1〜2cm(指1本分)
- 集音面(マイク穴)が口側を向くように
- 風の当たりを避け、スポンジ風防が潰れていないか確認
風切り音が気になる場合は、音量を上げるより先に「マイク距離を近づける」「風防を整える」方が改善しやすいです。
6. JESIMAIK 4モデル:スピーカー視点の選び方
H6:8mmスピーカーで“しっかり聞こえる”方向に寄せたい方へ
8mmスピーカーで音の存在感を出しやすいモデル。通話人数は6人、音楽/ナビを聞きながら通話にも対応しており、 ツーリング用途全般で使いやすい構成です。
R16Pro:装着感と機能のバランスが取りやすい“基準の1台”
7mm薄型スピーカーで圧迫感を抑えつつ、音楽/ナビながら通話にも対応。 初めてのインカムでも迷いにくく、日常〜週末ツーリングまで幅広く使いやすいモデルです。
X6S:メッシュ通話+安定性を重視したい方へ
QIK-MESH通話に対応し、複数人で走る機会が多い方に向くモデル。 7mm薄型スピーカーで装着感を大きく変えずに運用しやすく、通信アンテナも安定性を意識した設計です。
R18Lite:2人通話メインでシンプルに使いたい方へ
2人通話を中心に、必要十分な機能で導入したい方向け。 なお、音楽/ナビを聞きながら通話(同時利用)は非対応のため、使い方が「通話メイン」かどうかで選ぶと失敗しにくいです。
4モデルの仕様を一覧で見比べたい方は、比較表もあわせてご覧ください。
» JESIMAIK 製品比較表はこちら
7. よくある質問(Q&A)
Q1. スピーカーが耳に当たって痛いです
まずは耳の中心に合わせた上で、数mm単位で後方にずらして当たりを逃がしてみてください。 それでも痛い場合は、スペーサーを薄くする/距離を作ると改善することがあります。
Q2. 音が小さく感じます
スピーカー中心が耳の穴からズレている可能性が高いです。 仮止め→被った状態でベスト位置を探す、の手順で貼り直すだけで体感が変わることがあります。
Q3. 風切り音で通話が聞こえにくいです
マイク距離(1〜2cm)と向き(集音面が口側)を確認してください。 風防スポンジの状態も見直すと、改善しやすいです。
まとめ:スピーカーの厚み以上に「位置」と「距離」が重要です。 まずは装着を最適化し、それでも合わない場合にモデル(7mm/8mm、ながら通話対応など)で調整するのが最短ルートです。